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| ■散文系 |
マダム・モザイクの長く憂鬱な死
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| ■マダム・モザイクの長く憂鬱な死 |
こんばんは。
こうやって手紙を書くのはそういえば初めてですね。
それが貴女の訃報のあとだというのが悔やまれてなりません。
貴女に手を引かれて僕は外の世界に踏み出し、たくさんの人と出会いました。
今では疎遠になってしまった連中も少なくはないですが、いくつかのかけがえのない出会いと苦い思い出、そして美しく楽しくキラキラした日々と絶え間ない孤独を癒す方法を貴女は教えてくれました。
時が過ぎ、青い独裁者が貴女のしもべ達の多くを連れ去ってしまっても、僕は貴女の忠実な従者であり続けました。
貴女がトレードマークだったグリーンのドレスを脱ぎ捨て、多くのしがらみに絡み取られ、最新のスタイルにも見放されてしまった頃、僕も貴女の手を離れ、青い独裁者の元へと向かってしまいました。
貴女がとある分限者の元で療養生活を送りながら、それでも細々と社交界に顔を出している事はずっと気にしていました。貴女の消息を聞くたびに心を痛め、その姿を見るたびに悲しみに打ちひしがれていたのは僕だけではなかったはずです。
さらに時は過ぎて、電子の図書館の中で僕は再び貴女の面影を見つける事になります。
貴女の大好きだった燃えるような色の狐の襟巻き。
貴女の傍らでさえずっていた、目が覚めるような青い鳥。
貴女の意思は確実に受け継がれ、相変わらず僕の傍らにあり続けます。
さようなら、マダム・モザイク。
いつか貴女の名をすべての人が忘れ去ってしまったとしても、僕は貴女と過ごした時間を忘れはしません。
さようなら、マダム・モザイク。
楽しい時間をありがとう。
■Netscapeブラウザが開発終了
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0801/07/news044.html
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